認知(行動)療法
認知療法・認知行動療法とは、人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受 けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構 造化された精神療法です。
認知療法・認知行動療法は、近年発達してきた情報処理モデルないしは認知モデルを基盤にした治療法です。 つまり、私たちは、自分が置かれている状況を絶えず主観的に判断し続けているのですが、通常は半ば自動 的にそして適応的に行われています。しかし、強いストレスを受けるなど特別な状況下ではその判断に偏りが 生じ、非適応的な反応を示すようになってきます。その結果、抑うつ感や不安感が強まり、非適応的な行動が 引き起こされ、さらに認知の歪みが強くなるという悪循環が生じることになります。
認知療法・認知行動療法では、「自動思考」と呼ばれる、様々な状況でその時々に自動的に沸き起こってくる 思考やイメージに焦点を当てて治療を進めていきます。面接は、原則として 16-20 回行いますが、患者さんの状態にあわせて延長することを検討するこ ともあります。また、場合によっては、フォロ-アップ面接を行うこともあります。
(以上、厚生労働科学研究費補助金こころの健康科学研究事業 「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」における「うつ病の認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアル」より抜粋)
当ルームにおいても、上記のアプローチに沿いながら、独自のワークシートを使用し進めていきます。